西部プラザ展望台および小城集落
CHAPTER 7

命を喜び見守る、兄のように。

Watch for life joyfully like a brother.

西部プラザ展望台および小城集落

西部プラザ展望台および小城集落

高さ15mの西部プラザ展望台からは、周辺の小城や好天時は慶良間諸島まで見渡すことができます。展望台をくだると、150年ほど前に建てられた石獅子があり、青年を栄えさせる守り神として今も存在しています。

住民に親しまれた
村の守護神

今から150年ほど前。小城の小高い丘に、一つの石獅子が建てられました。住民に親しまれた村の守護神。しかしある時、その石獅子が倒れてしまいました。折りしもその頃、村の子供は女の子だけが多く、男児の誕生が切望されていました。守護神の不慮な出来事と重ねて心配している村人に対し、ある占い師が石獅子を建て直すように伝えます。迷うことなく石獅子を元どおりに建て直す村人たち。すると不思議なことに、村では次々と男の子が誕生していったというのです。まるで、石獅子が新しい命を与えたかのように。その石獅子はニーセー石と呼ばれ、青年繁栄の祈りが込められた村のシンボルとなりました。

今日もこの丘から
小城の弟たちに眼差しを注ぐ

今でも小城の青年たちは、事あるごとにニーセー石を訪れ、踊りや棒術を奉納します。命を育んでくれた感謝を胸に。そしてその思いは、エイサー、伝統芸能、演武とともに青年たちに受け継がれ、世代をつなぐ絆となっています。ひょっこりと土から顔を出したニーセー石は、きっとその様子を温かく見守り続けてきたのでしょう。その表情は、優しく微笑む兄のように、青年たちの成長を喜んでいるようです。ニーセー石は今日もこの丘から、小城の弟たちに眼差しを注ぎます。

ACCESS

所在地:〒901-0415 沖縄県島尻郡八重瀬町字小城211-1

無料 見学自由 駐車場あり

INFO